2017年12月29日《金》コーヒーを聴く。

【クレモナ】の焙煎方法は他とは違って「倍音調整焙煎法」という、豆が爆ぜる音を聴いて焼き加減を調整する方法をとっています。

トップロースターたちはみんなストップウォッチを使って、圧力計を使って、横にはパソコンがあって、データを数値化したり、グラフに置き換えて、そのポイントになったときに火を止める、という非常にデジタルな焙煎をしています。

しかし、よく考えてみてください。

四季の移り変わりがあり、高温多湿なこの日本で、同じ環境下で焙煎するということはあり得るでしょうか?

こうなると、焙煎方法は全く同じでも、豆の仕上がりが変わってきます。

そこで【クレモナ】では、豆の仕上がりを同じにすべく、それでも「変わらないもの」を考えたときに、「音」に行き当たりました。

例えば、場所が違えども、奏者が同じであるならば、耳をよく澄ますと、同じ音がそこにあるのがわかります。

場所によって響きが変わるのはその場所のせいであって、個々の演奏者のせいではありません。

それはコーヒー豆に置き換えてもそうではないか、と考えました。

(もちろん、精神的な問題もそこには加味されることも多くありますが、コーヒー豆に意識はありません。)

奏者としても「よい音」をそれぞれが持っているのと同じく、コーヒー豆にも「よい音」というのがあるのではないか。

こうして、それぞれの音を探る焙煎を始めました。

何度か失敗もありましたが、最後に行きついたのは、「よい音」のときに火を止めると、出来栄えもよいという結論です。

「よい音」の定義の一つに「倍音を多く含んでいる」というものがあります。

豆の「爆ぜる音」の倍音を聴きとっていく作業を、わたしは焙煎のときにしています。

これはもはや音楽家でしかでき得ない仕事になっています。

ボタン一つ押して焼くのは、別に人がやらなくてもよい仕事ではないでしょうか。

生身の人間が、その空気感、季節感、そしてそれに伴うさまざまな気持ちの変化をそれぞれ感じながら、音に頼って焙煎していく。

わたしたちは常にコーヒーを「聴いて」います。

 

コーヒー主任焙煎士 ぴかりん

 

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