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石の上にも三年。温まって、火が起こった。

クレモナ・ラジオ

11月3日はホルンあやめと、わたくしぴかりんによるデュオで、豊中の「寺内文化祭」、それから大正区の「南恩加島キャンドルナイト」に出演してきた。

寺内文化祭は、9月7日に、寺内地域の隣に位置する服部緑地野外音楽堂で開催したわたしたち【クレモナ】の第7回定期公演のときに、なるべく地元の人にも来ていただきたいと、ポスティングをしたり、自治会長さんに話をするために夏祭りに行ったり、地域の皆さんが集まる喫茶店に足を運んだりと、【クレモナ】らしく自分たちの足で作った人間関係をもって、出演させてもらうことになったステージだった。

演奏のはじめに、このチラシ見たことある方おられますか、と第7回のチラシをもって訊ねたら、3分の1ほどが手を挙げてくださった。中には演奏会も来てくださった方もいた。

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それでも、大多数はわたしたちのステージを見たことがない人ばかりだったので、ものすごいテンションで臨もうと初めからエンジン全開で飛ばした。

「はじめまして」の本番で、どれだけ掴めるか。しかも2人で。

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ありがたいことにこの本番はとてもうまくいき、最後に、3月6日が定期公演でまたポスティングしにくるのでそのときは通報したり苦情の電話とかやめてくださいね、というジョークを言う余裕も出来て、また来年の別の行事も、と声をかけてもらった。

その後の「南恩加島キャンドルナイト」は去年に引き続きの出演だった。
去年は1か月遅い12月8日くらいの本番だったので、もの凄く寒すぎて、風も強くて、キャンドルどころではなく、演奏も途中で打ち切った覚えがあるが、今年は小春日和だったので、キャンドルを楽しむ余裕もあった。

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大人も子どももたくさんいる。という本番では絶対に子どもを喜ばせるのが先である。
百戦錬磨の楽曲『パプリカ』を計3回も演奏した。どの回でも子どもが踊って、大人が嬉しそうだった。

「今年はLEDじゃなくって火にしたんだ」と委員のおじさんが言った。
決して消えないまっすぐの明かりではなくて、ゆらぎがあって、風が吹いたり燃料が無くなったときにはいつか消えるかもしれないけれども、火はやはり温かいものだと感じた。みんなでこのキャンドルに火をともしたんだなと思うと、この大切なイベントで演奏させてもらえることを嬉しく思った。

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帰りにあやめと話をした。

まだ、【クレモナ】として動き始めて3年しかたっていない。

この間にもちろん嫌なこともあったし、わたしたちの前から去っていった人もいたけれども、それでも3年でこんなにたくさんの人に出会って、たくさんの人の前で演奏させてもらってきた。「はじめまして」の本番でも、たくさんの人に喜んでもらえるコツ、みたいなのも掴んできた。多くの拍手をもらって、多くの挑戦をしてきた。

今から同じ3年という月日が経ったとしても、なんなら5年経ってもまだ30歳だ。

これに懸けてもいいんだろうかと、もちろん不安の風が吹くこともある。
アンサンブルで、関西で、ピアソラで。
関東の同じ世代の連中のやっていることが羨ましく見えたり、向こうの方がチャンスがあるように見えたりして焦ることなんかしょっちゅうある。

それでも「情熱」さえ燃やし続けられればまだまだわたしたちやれるんじゃないか。もっともっと遠くへいけるんじゃないか。
だってここまで来るまでにまだ3年しかたってないんやで。

そういう不確かでゆらぎのある、キャンドルの火みたいに、中身はめちゃくちゃアツいが、外から見たら拠り所となるような温かい確信が生まれたような気がした。

「そうやな、そうやな」とあやめは相槌を打ってくれた。

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