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「エスクアロ/鮫」(1979年)

クレモナ・ラジオ

この曲は、演奏家がピアソラという作曲家の楽曲を演奏し始めて、リベルタンゴ、オブリビオン、アディオス・ノニーノの次(もしくは前)くらいに「やりたくなる」曲だと思うがどうだろうか。

演奏者としての欲求(テクニックとしてものすごく難しいわけではないがそこそこ練習しないといけなくて、アクセントの位置が気持ちよくて、レガートな部分もあって、カッコいい)を満たす曲であるのは確かだ。
しかし、これを聴き手にそのカッコよさや気持ちよさを伝えるのはまず難しいのではと思う。演奏家が入れ込めば入れ込むほど、ステージから客席の距離がどんどんと離れていくような印象だ。(リベルタンゴも然り。)


ピアソラの一番脂の乗り切ったキンテートのパスというヴァイオリニストをフィーチャーした楽曲であるが、パスのように常にクールに弾き続けないといけないと思う。決してアツくならなく、正確に弾き切る、というのがこの曲のポイントだと思う。


わたしは基本的に演奏に入れ込んでしまうので、この曲は好きでない。
あまりにもメカすぎる。
これを弾いてアツくなっていく演奏者と冷めていく聴き手を見るのが嫌だ。奏者は理解してもらおうという気がないのか、と思ってしまう。

ぴかりん

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