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「アストル・ピアソラ」の次の100年へ!

お知らせ

どこまで行っても「ピアソラ」を超えることはできない。

「モダン・タンゴ」の先駆者「アストル・ピアソラ」。

20世紀以降の作曲家では珍しい「作曲」も「演奏」もすべて自分で完結してしまういわゆる「自立型」の音楽家です。

だから、彼の使っていた譜面そのままにいくら今の音楽家が演奏しても(ロックやポップスだったらカヴァーと言うだろうし、クラシックでは当たり前なのだが。)、彼以上の演奏は未だに誰もできません。

彼以上のバンドネオンの名手というのは残念ながら存在していない、と言ってもいいと思うんです。あの天才的なアドリブは、教則本を読んですべての音階が弾けるようになったとしても、どこの誰にも生み出せないのだから。

ピアソラは「タンゴ」の作曲家にはとどまらない、
「対位法」のクリエイターである。

ピアソラの音楽を学ぶときに、タンゴやジャズやロックやクラシックの素養はもちろん必要です。どの音楽も盛り上がった時代に彼は音楽活動をしていました。色んなエッセンスや匂いをみんなが受け容れて取り入れて、自分の表現へとつなげていた時代です。

しかし何よりも彼の作曲の中で特筆すべきは「対位法」だと思います。そう、バッハが作った「フーガ」ってやつ。音楽業界全体を俯瞰してみても、20世紀以降こんなにフーガを取り入れたほかに作曲家がいるでしょうか?

クラシック業界が未だに謎めいた「現代音楽」という破滅の道へどんどんと進んでいる間に、ピアソラは、これほどまでに真摯に伝統的なクラシックの技法を継承しようとしていたんです。

音楽の父・バッハから繋がり続ける系譜をピアソラは次へとつなげようとしていたはずなのだと思います。

だからこそ、【クレモナ】は次の100年へと歩き出す。

だから【クレモナ】が目指すのは世界一のピアソラのカヴァーバンドではなく、クラシック音楽業界の次の100年へ繋ぐブリッジになること。

ピアソラが生み出した対位法を、歌口の異なる4本の楽器で表現していきます。
ここは誰にも負けていません。

クラシック音楽は残念ながら衰退の一途をたどっている。誰もバッハやベートーヴェン、ショパンを超えられないし、作曲はどんどんと理解されない方向へと進んでいっています。どんどんとファンは高齢化していき、「うまいだけ」じゃ食っていけない世の中になっています。

ピアソラはどうしてもリベルタンゴばかりが独り歩きしてしまい、そのクリエイティブに目を向けられることは少なかった。表面的な格好良さばかりが取りざたされ、消費し尽くされてしまったように思います。

現代の人々は消費し尽くし、飽きる。それじゃ焼き畑農業と一緒なんだ。

ピアソラが好きな人と出会い、ピアソラが好きな人を増やしたい。

今年は生誕100周年ということで、ピアソラが取りざたされるようになっています。

みんなこぞって、ピアソラをやるようになっているし、伝記ばかり書くようなプロ・専門家や、あんまり上手くないバンドネオン奏者なんかが日の目を見ているように思います。

たぶん‥今まで「ピアソラが好き」だった人々にはこっそりと嬉しい一年になっているはずだし、これを機会にピアソラがずっと好きになる人もきっと、それなりに、いるのではないでしょうか。

【クレモナ】は今年、そんな人たちに出会って、そして自分たちの音楽を届けたいと思います。

おそらく「ピアソラが好き」だった人たちに、わたしたちの姿勢や音楽は受け容れてもらえると信じています。
(音楽性はもちろん、この反骨精神や暑苦しさ、どんどん食い下がっていく厚かましさやしつこさすべて含めて。)

「音楽」というものは「奏者」と「聴き手」がいて成り立つもの。

だからこそ、ピアソラが見据えた次の100年を一緒につくって下さる「お客さま」にわたしたちは出会いたいと考えています。

演奏会情報随時更新中

ありがたいことに今年はあっちでもこっちでも、大きな場所で演奏をさせていただきます。

毎回毎回の演奏にパワーとエネルギーを込めて、「ピアソラ」の音楽、そして【クレモナ】の音楽をたくさんの人にお届けしたいと思います。

ぜひご興味のある方は聴きにいらしてくださいね。

演奏会情報は下記リンクから。

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