昨日は、本拠地「ルーク・カフェ」にて公開練習でした。基本的に練習はいつでも誰でも見学が自由になっています。こういうのって珍しいみたいですが、無名のクレモナにとってはなんでも取り組んで、お一人でも多くの方に存在を知ってもらえるいい機会だと思っています。
さて、昨日は明日のコンサートのリハーサルという事で以前演奏したレパートリーを中心に練習いたしました。以前演奏した当時と現在では演奏レベルも、メンバーの音楽性も飛躍的に向上しているので、全く新しい気持ちで楽譜と向き合わなければいけません。
でも、それが難しいんです。いわゆる演奏習慣と言って、クセみたいに勝手に演奏してしまいます。
それは、絶対に改めなければいけません。オーケストラでも同様のことが言えますが、新しい解釈だとマエストロが言っても、そう簡単にオケは乗ってきません。これまで受け継がれた物を捨てて新しい演奏と言ったところで、さほど変化の乏しい演奏になってしまいます。(もちろん、聴衆も新しいものを求めてはいませんが・・・)
クレモナではどうしているのかと言いますと、結局は監督である自分がお願いベースで、音楽の移行を伝えます。うまく伝わるときはそれでいいんですが・・・。でも、うまく伝わらない時や、本番ではうまくいかないと予想される時、つまり明日のお話ですが、その時はメンバーが納得して指示に従ってくれるように、ネチネチと言うようにしています。
自分で演奏しない音楽家の宿命ですが、より良いステージとなるようにしっかりと頑張りたいところです。
また、明日のコンサートでは新しい「悪魔のタンゴ」を初披露いたします。この曲は、大胆に縦の線を揃えるということと、繊細に強弱を合わせて初めて成立する楽曲となっています。
この弱く吹くというのが、クレモナにとっては最大に苦手な要素でもあります。これまで、大人数の楽団にも負けないくらいのダイナミクスを要求していたので、繊細に音楽を回すというのがやはり苦手。 ただ単に、小さな音になるだけです。
でも、それでは徹底的に足りないんです。しっかりと響いた音で物理的に小さい音を要求されています。胃がチクチクとなるぐらい、そっとしかも響いた音で演奏しなければいけません。
今回の定期公演でも、その辺りをしっかりと表現させてクリエーションしていければと考えております。ぜひ、明日のコンサートには多くのお客さまに来てもらえたらと願っております。 チケットは当日券もございますので、お気軽にお越しください。
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