【毎日ピアソラ】「終曲-ブレヒトとブレルの間で-」(1984年)

ピアソラの楽曲の中でこんなに心穏やかで、美しい曲もない。

幕が閉じ、役者たちは一人の人間に戻る。この先どうなるかわからないが、明日は来る。とりあえず、おやすみ。そんな楽曲である。

ナインスの響きを多用しており、儚いようでも前向きな音楽になっている。

とん、とん、とんと刻まれるピアノの左手の四分音符が、まるで心臓の鼓動とゆっくりと同期してくるような感覚に陥る。

この曲はホルンがメロディと決めて、本当に良かった。

他のどの木管楽器にもこの温もりと、また冷静さは生み出せないと思うから。

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