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餃子とピアソラの絶妙な組み合わせを。

歌は南のセレナーデ

【クレモナ】が毎月1度、本拠地ルークカフェで行っている「コンサートシリーズ」は、毎回色んなことにチャレンジをするいわば「試演会」みたいな要素と、隔月で監督かじくんの手料理を食べるという「試食会」みたいな要素をもつイベントである。

普通のクラシックユニットではできない、ルークカフェを拠点にしているクレモナだからでこそできるイベントで、わたしたちとお客さまの距離も近いため毎回色々な近況報告をしたり、これからの目標を言ったり、音楽について詳しく説明したりもする「家族の集まり」みたいな雰囲気でわきあいあいと進んでいく。

今月は『餃子を食べながら秋に聴きたいピアソラの名曲』ということで、監督お手製の餃子を食べながらクレモナ・トリオ(フルート・ホルン・ピアノ)の演奏を聴いていただく会だった。

餃子は何が凄いって、焼き上がりの一番最後、フライパンに入った餃子をひっくり返して大皿で受けるという監督の大技がもうほんとに見事なのである。餃子は大皿の上で規則正しく並び、かりかりに焼き上がり、華やかに鎮座する。

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毎回恒例のためお客さまはおそらく満席になるため、今回は400個も用意することになり、本番直前までホルンあやめとフルートゆきで包む作業をすることとなった。(このあとあやめは肩の痛みを、ゆきは腰の痛みを訴えた)

今回初めての試みは「スクリーンを使う」ことだった。
わたしたちの演奏を聴いて、ピアソラの曲はどんなもんだということをなんとなく知っているお客さまも、ピアソラ本人の演奏は見たことのない人が実際多いため、今回はピアソラの演奏「Adios Nonino」をスクリーンに映した。

自分たちが今「専門だ」と言って演奏しているピアソラが、ピアソラのキンテートがそこにいた。

手つき、目つき、ほとばしる汗、そして驚異のテクニックは見る人を圧巻する。
お客さまも食い入るようにスクリーンを見ている。
わたしも一緒に圧巻され、演奏は上達しているかも知れないが、演奏家としてまだまだここには及んでいないと改めて実感した。

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ピアソラに圧倒された後、結局1時間くらいのプログラムで、トリオとしての新曲も交え、オールピアソラで臨んだ。

ルークカフェの中には餃子の煙と熱気と、ピアソラが遺した空気が残ったままで、いつもとは格段に違った背筋の伸びた演奏となった。

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来月12月8日は、コンサートシリーズで初めての「コーヒー」に焦点を当てたステージになる。
今からどのコーヒーをお出ししようか検討中である。

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