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音楽家でもトライできる!【事業再構築補助金】④「新分野展開」を例に類型を選ぶ。

音楽家のお役立ち情報

今回は、【事業再構築補助金】の「新分野展開」を中心に補助の対象になる可能性がある事業計画の内容を例を挙げて説明していきます。補助対象としたい事業から、適切な「類型」を選んでいきましょう。

※【音楽】はサービス業になるため、この記事では『事業再構築の手引き』にある「製品等」を「サービス」、「製造等」は「提供」、「製造方法等」は「提供方法」に読み替えて説明をしています。

『事業再構築補助金申請の手引き』1ページ目を参考

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「新分野展開」を例に要件を満たす事業を考える。

「新分野展開」とは?

「主たる業種」または「主たる事業」を変更することなく、
新たなサービス等を提供し、新たな市場に進出すること。

つまり、「フリーランス演奏家(日本産業分類:7272「芸術家業」)」は「フリーランス演奏家」のまま、「音楽教師(日本産業分類:8241「音楽教授業」)」ならば「音楽教師」のまま新しいサービスをお客さまにご提供する、という内容となります。

「新分野展開」に該当するための要件

「新分野展開」を活用した例

≪条件を満たす例①≫
今までフリーランス演奏家として、ライブ演奏活動による事業収入を得てきたが、コロナ禍で演奏の機会がなくなり、収入が激減。「新分野展開」を用いて、オンライン配信中心の演奏活動を開始する。

≪条件を満たす例②≫
音楽教師業を営んでおり、今まで対面でのレッスンを中心に事業収入を得てきたが、緊急事態宣言等の要請により、「新分野展開」を用いてオンラインレッスンを開始する。

①サービス等の新規性要件:新たなサービスを提供する。

▼過去に提供した実績がないこと

過去に提供していたサービスを再提供することは、事業再構築によって新たなサービスを提供しているとは言えません。過去に提供して実績のないものにチャレンジすることを示します。

★この場合においては、「今まで生演奏(対面レッスン)だけで」収入を得てきたが、この度「初めてオンライン配信(レッスン)に取り組む」ということを明示してください。

▼サービス提供に用いる主要な設備を変更すること

既存の設備でも提供可能なサービスを提供することは、事業再構築によって新たなサービスを提供することにはなりません。主要な設備を変更することが新たなサービスを提供することに必要であることを示します。

★この場合においては、「カメラ」や「マイク」、「ミキサー」等、オンライン配信(レッスン)に必要な機材を設備とします。

※「パソコン」「スマートデバイス」「楽器」は汎用性のあるもの(この事業以外にも使用することが出来る)であるため、補助の対象とはなりません。

▼定量的に性能又は効能が異なること

サービス等の性能や効能が定量的に計測できる場合に限る、とあるのでここはスルーしてもOKかと思います。

②市場の新規性要件

▼既存サービスと新サービスの代替性が低いこと

市場の新規性要件を満たすためには、新サービスを販売した際に、既存サービスの需要が単純に置き換わるのではなく、売り上げが販売前と比べて大きく減少しないことや、むしろ相乗効果により増大することを事業計画で示す。

★フリーランス演奏家(音楽教室)が、新たにオンラインでの配信(レッスン)を始めたことにより、もともとのライブ演奏活動やレッスンの売り上げは変わらない。(むしろ宣伝による相乗効果により上がる)と考えられることから、市場の新規性要件を満たす。

③売上高10%要件

▼事業計画期間終了後、新たなサービスの売上高が総売上高の10%以上となる

★3-5年で事業計画を立て、その期間が終了した後にサービスの売上高が総売上高の10%となることを明示してください。

「業種転換」の場合

「業種転換」とは?

新たなサービス等を提供することにより、主たる業種を変更すること。

つまり、「フリーランス演奏家(日本産業分類:7272「芸術家業」)」から「音楽教師(日本産業分類:8241「音楽教授業」)」へ転向(又は逆のパターン)すれば、「業種転換」の定義を満たします。

「業種転換」に該当するための要件

①サービスの新規性要件
②市場の新規性要件

については、前述の「新分野展開」の項目をご覧ください。

③売上高構成比要件

★3-5年で事業計画を立て、その期間が終了した後に新たなサービスの属する業種が売上高構成比の最も高い業種となる計画を明示してください。
(フリーランス演奏家が取り組む場合、演奏業よりも音楽教師業の収入の方が大きい、ということを示します。)

「業態転換」の場合

「業態転換」とは?

サービスの提供方法を相当程度変更すること

「業態転換」に該当するための要件

≪条件を満たす例③≫
今までフリーランス演奏家としてライブ演奏活動による事業収入を得てきたが、コロナ禍で演奏の機会がなくなり、収入が激減。「業態転換」をし、自宅から本格的なライブ配信が出来るようにする。

≪条件を満たす例④≫
音楽教師業を営んでおり、今まで外部での対面でのレッスン(吹奏楽の指導や音楽教室での指導)を中心に事業収入を得てきたが、緊急事態宣言等の要請により、レッスンが減少。「業態転換」をし、自宅を改造して「オンラインレッスン」をする。

①サービス提供の新規性要件

▼過去に同じ方法で提供していた実績がないこと

過去に提供していた方法と同じ方法でサービスを提供することは、事業再構築によって、新たな方法でサービスを提供しているとは言えないため、「オンライン配信(レッスン)」をしたことがないことを明示してください。

▼新たな提供に用いる主要な設備を変更すること

オンライン配信(レッスン)を開始するために、新たに配信機材等を導入する必要があり、その費用がかかることを明示してください。

▼定量的に性能又は効能が異なること

新たに導入した提供方法により、1回あたりの提供コスト等、効率がどの程度改善しているかを明示してください。

②サービスの新規性要件または設備撤去要件

▼過去に提供した実績がないこと

過去にオンラインでの配信(有収入)や、レッスンをしたことがないことを明示してください。

▼主要な設備を変更すること

オンラインに切り替えて配信やレッスンをするために、新たにカメラやマイク、照明の設置や防音設備等が必要であり、その費用がかかることを明示してください。

▼定量的に性能又は効能が異なること

ライブや対面レッスンとオンライン配信・レッスンは異なるサービスであり、定量的に性能また効能を比較することが難しいことを明示してください。

③売上高10%要件

★3-5年で事業計画を立て、その期間が終了した後にオンラインサービスの売上高が総売上高の10%以上となる計画を策定してください。


いかがだったでしょうか。主にオンラインレッスンへの転換を中心に例を挙げてみました。
第1回目の採択が6月中旬に発表される、ということで、今か今かとドキドキしています。
第2回目の締め切り日は7月2日ですので、急ピッチで仕上げていきましょう!


2021.06.15 CREMONALABO ぴかりん

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