昨日は京都公演が終わり、はじめての練習でした。
8月に入り、13日の服部緑地野外音楽堂のステージと、月末のレコーディングに向けての練習となりました。
服部緑地は2回目、レコーディングは4回目となる今年は、特別に気合が入っております。
まず、野音のコンサートは全曲暗譜でしかもジャズのスタンダードも取り入れた内容になるということと、レックは「ラ・カモーラ」というピアソラ最晩年の超難曲を録音するからで、今からドキドキとしております。
さて、昨日の練習は主にテンポの設定とアゴーギグとバランスについて徹底的に仕上げました。
完璧なアンサンブルをする能力
鯖の大群って完全なフォーメーションで泳いでいます。でも、それがどのように起きているのかわからない。アンサンブルも同様に完璧に演奏する能力って誰にでもあると思うんです。でも、どのようにして、そうなるのかはわかりません。このうちなる団結力が破壊力となって表出するから面白い演奏になります。
ピアソラの作品の中でも難曲中の難曲である「ラ・カモーラ」が十分な迫力で、しかも曲の隅々までクリアに聴こえさせる。このしばしば相反する二つの音響的に大切な要素が高い次元で両立させることが重要であり、今クレモナが目指している音が、「豊かな音響に対して長めの響き」を手にしたいと考えております。
【クレモナ】の長めの響きがクリアに聞こえる秘訣。
豊かな音で長めの響きなのにクリアに聞こえるってよくわかりにくいと思います。長めの響きは、音がクリアに聞こえるのには弊害になる時があるからです。そこを明瞭度を上げて解決しようと試みるのですが、決して音量や音圧をあげるだけでは感心できる結果は得られません。
四人で演奏しているクレモナですが、誰か一人の音を動かすと全体のバランスが崩れてしまい、パンチ感が消失してしまいます。でも常にバランスを意識してしまうと、変化させたい効果は得られず、結果的にショボい音しか残りません。
それでも今のクレモナは音量を上げるように試みております。その理由はやはり音量が大きい方が”第一印象が良くなる”からです。なので、お客さま全員が大きな音だと認識してもらえるぐらいの時間、大きな音を発生させる必要があるし、弱い部分をしっかりと作るからこそ、大きな音が強い印象に残るように思います。
必要なのはユニットの「ブレンド感」
音が満遍なく混ざっている状態を作り出すためにユニット全体の”ブレンド感”を高める必要があります。次回は服部緑地公園の野外でのコンサートです。クレモナでは音響(PA)は使用しますが、全ての客席のお客さまにクリアな音を届けるためにより明瞭な仕上がりを目指して仕上げてまいります。
きっと、このステージを見られると圧巻されると思うんです。それだけ、誰にも真似できないくらい、尖ったクリエーションで演奏したいと考えております。ぜひ、皆さまでお越しください。
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