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お客さまを神さま扱いしなくても、演奏で満足してもらえるようになりたい。

『クレモナ』モダンタンゴ・ラボラトリ

 先日は「なんどいや」の結成コンサートにご来場くださり誠にありがとうございました。このコンサートは、非常に集客が苦戦しました。なので、本日は集客について考えてみます。

 まず、「音楽(芸術)はビジネスにするものではない」とお考えの人もおられますが、私たちは夢を食ってだけで生きていけるのならそれも良いかと思いますが、現実はそう簡単ではありません。

 なので、音楽をやっている限り何かしらの経済活動を伴っております。もちろん、”神様にだけ音楽を届ける”という人もおられるのは知っておりますし、否定もしません。

 ですが、クレモナではコンサートをして、そのチケットを販売して生活しております。多くのプロの演奏家もそうですが、チケットを買ってもらえないということは、生活ができないということに直結します。なので、多くの演奏家は自分の存在の意義を確かめるように集客を頑張ります。私はその態度が健全であると考えております。
 

音楽大学では教えてくれない

 音楽大学では教えてもらえないことでもありますが、演奏を聞いてもらえる人を見つけ出すという作業が何よりも難しいことだと私は思っています。だから、クレモナではお客さまが一人でも増えるように日々活動しております。当然、全体の問題としてメンバー全員で取り組んでいます。でも、本当に難しいです。

 人って誰でもそうだと思うのですが、”断られるのが嫌い”だと思うんです。なので、「チケットを買ってください」と、個別にお願いするのに抵抗もあります。さらに、お客さまに、チケットをお願いするにあたり、心ない言葉を言われるなんて当たり前です。そりゃ、メンタルの弱い人には務まらないお仕事です。

ではなぜクレモナではチケットをお願いするのでしょうか?

「そんなに嫌なことならしなくても良いのに」、そういう意見も耳にします。でも、仕事ってそういうものだと思うんです。営業職の人と同じで、誰かに何かを買ってもらうのって本当に大変です。でも、それが仕事なんだから仕方がないんです。

 物を売る時と同じで、商品(クレモナの場合は音楽になります)が、素晴らしいという自信があるからできることで、買ってほしいと自信持ってお伝えするようにしております。つまり、チケットを買っていただくということはお客さまのためになることだと思っています。それくらいポジティブだからこそできる仕事でもあります。

最終的な目標は

 京都にある老舗の漬物屋さんみたいに、”売ってやっても良いと”というぐらいなスタンスでチケットを販売できればと思っています。

 もちろん、”お客さまは神様です”と言っている人がいるのも知っています。それもわざわざ否定はしませんが、そこまでしたいとは到底思いません。神様扱いしなくたって喜んでもらえる演奏を提供したいし、しっかりと満足していただけると自負があります。

 また売れてもいないのに、売れているような態度をとる人もたくさんおられます。一生懸命チケットを販売することを否定的に取る人もおられますが、そういうのはしっかりと売れるようになってから致します。

 なので、これからのクレモナは「演奏会のチケットありますよ!」というアナウンスだけで回るようにしたいと考えております。

 今シーズンはまだまだコンサートがあります。たくさんチケットもありますので、どうぞよろしくお願い致します。


2021.10.24 監督かじくん

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