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昨日は公開練習でした。/悪魔のロマンスの解釈について

『クレモナ』モダンタンゴ・ラボラトリ

 昨日は公開練習でした。「まん防」中ということもあり、大々的にお客さまを募集しての公開にはなりませんが、昨日はその時間だけ皆さまに生配信をしました。たくさんの方々にみてもらえて本当に嬉しかったです

この日は、5日の稲美町でのコンサートの曲を中心に、定期公演の楽曲も練習しました。稲美町でのコンサートは皆さまに馴染みのある楽曲をたくさん演奏するので、めっちゃ楽しいと思います。ぜひ、お時間ございましたら遊びにいらしてください。


 さて、昨日の練習で作品群「悪魔」の「悪魔のロマンス」を中心にしました。この作品は、とっても美しい旋律の楽曲で、多くの演奏家が演奏していますが、クレモナではこれまでの他の演奏家とは少し違ったスタイルで演奏したいと考えております。

 悪魔のロマンスというと皆さまはどのようなものを想像されますか?悪い悪魔と美女が密かに恋に落ちて、悪魔が改心するみたいなストーリでしょうか?別に、それでも良いんだけど、少女文学みたいで、稚拙な感じがします。「やっぱり悪魔は悪魔と恋をしないと」と私は考えました。

 それは、ピアソラ自身の楽譜をしっかりと読み込むとわかるのですが、後期ロマン派の音楽見たいなコッテリとした要素がどこにもないんですよね。それなのに、世の中の演奏は、天一のラーメンみたいにコッテリとした演奏が散見しています。聞いているのが、ちょっぴりと恥ずかしくなるような演奏です。

 では、ピアソラの音楽をしっかりと読み込むと何がわかってくるのかと言いますと、非常に若い(青い)ロマンスというのが見えてきます。まるで、夏目漱石の「三四郎」のような音楽です。

 私の年齢で、「三四郎」の恋バナをするとちょっぴり恥ずかしいのですが、クレモナのメンバーならちょうどいい湯加減になるのではという考えから、非常に爽やかに仕上げるようにしています。

 これが、めっちゃいい感じなんですよね。特にサックスのみーこの旋律が素晴らしい。これほどまでに美しい旋律を、通常では考えられない高音域で演奏できる奏者って、普通にみーこしかいません。ここの部分を聞くだけでも、今回の定期公演、価値があると思います。

 さらに、後半はテンポをあげてコンサートマーチみたいに仕上げようと考えております。この辺り、「三四郎」に影響を受けてしまっていますが、爽やかに春色の汽車に乗って海に連れていってあげちゃいます。

 管楽器ばかりのクレモナです。コンサートマーチ風に仕上げると演奏がとっても楽しくなります。この辺り、じっくりと聞いていただけるとこのコンサートが数倍楽しくなります。ぜひ、お時間ございましたら、遊びにいらしてください。

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