月曜と火曜日で集中的に練習する事ができました。普段、1時間半以上の練習はほとんどしない私にとって、両日とも2時間を超える練習になったのでかなり疲れました。
さて本日は、前日の練習を受けての最終段階の練習。今回は、音の処理について何度も練習をしました。理想的な音の切り方はたくさんの例外があるのですが、クレモナの場合は、しっかりと切る順番を決める作業をしております。
野菜ジュースを飲んだ時にも思うのですが、飲み終わった後の印象、つまり最後に残る味が徹底的に大切だと思うんです。リンゴが残るのか、トマトが残るのかでそのジュースの評価が大きく変わってくると思っています。
クレモナで言うと、ファゴットが残るのか、サックスが残るのかで大きく変わってくると言うことになります。
ここで問題になるのが、いったいどの楽器が最後に残るのが良いということになりますが、皆さんはどのように思いますか?
一般的に音響学の世界で言われている事と、プロのオーケストラで多くの指揮者が要求する事は、真逆な事が多いようになっていますが、ここではその論争は置いておきます。また、野菜ジュースのような好みの問題ではなく、クレモナでは最適解を追求した結果をステージですることになっております。
答えはと言いますと、それは秘密です。ぜひ、実際のコンサートホールで聞いてほしいのですが、少し想像するだけでもよくわかると思いますが、最後にどの楽器が残ると良い印象になるでしょうか?
もちろん、野菜ジュースと同じで、どの味が最後に残るというイメージを持たないで飲まれる人が大半です。音楽でも音の終わり方を気にしている聴衆というのは、殆どおられないかもしれません。
なので、クレモナの演奏でもいくら制作サイドが意図的に作り上げたとしても、気にも留めないことがたくさんあると思います。それでも、超一流の演奏と自分たちの違いを考えた時に、しっかりと見つけておきたいと思うほど、クレモナにとっては大切な問題となっております。
という事で、この日の練習では、それなりに具体的に道筋がはっきりとしたというのが私の印象で、収穫があったと思っています。
ますます、定期公演が楽しみになってきました。ぜひ、早めにチケットをお求めください。
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