コンサートで最大の幸福を届けるために

 秋篠音楽堂のコンサートが終わり、いよいよ定期公演に向けての練習が始まりました。さらに楽曲へのアプローチを徹底したいと考えており、この日の練習は楽曲のつながりを中心に練習をしました。

 定期公演では2つの作品群を演奏するのですが、1つ目は「作品群 悪魔」と言うもので、3曲から構成されている楽曲です。そして、2つ目は「組曲 天使」と言うもので、全4曲から構成されています。

順番に演奏する意味

 1つの作品群の中に複数の楽曲があり、演奏家は順番に演奏しなければなりません。「気に入った楽曲の気に入った部分だけ演奏すれば良いじゃん」という意見もありますが、全曲を通しての大きな世界観を表現したいと考えており、抜粋は今回は致しません。(抜粋やカットなどについては、またの機会にお話をします)

 さて、各楽章間には基本的に拍手をしないと言うことになっています。別に決まりということではないので、素晴らしい演奏だったら拍手しても良いのですが、拍手をして場の雰囲気が和んでしまうと、その後の集中に時間がかかり、演奏する方も、聴く方にも負担が大きくなるので、一応拍手はご遠慮くださいということになっております。(めんどくさいことをお願いして申し訳ありません)

 さて、そう言った感じで楽章間の拍手は無しで、一つの曲が終わったら、無音で緊張した時間が流れます。この時に、咳をしたり、ちょっぴりゴソゴソしたりして音を立てると、マナーが悪いというお叱りになるお客さまもおられます。

我慢比べ?

 一方、演奏家でも、客席から出る音が気になって演奏に集中できないという人もおられたりして、コンサートってどちらかというと、我慢比べみたいな要素もあります。

 そりゃあそうで、普通に狭い空間に押し込められて、自分の耳のすぐそばに、他人の耳があるという環境は、やっぱり不快でしたないですよね。

 でも、その我慢の先にある喜びというのがあって、言葉では言い表せない、ホール全体を巻き込んだ祝福の瞬間が訪れたりもします。私のような聞き専は、この魔力に取り憑かれた一人なのかも知れません。

コンサートにおける祝福の瞬間をつくる!

 でも、その最高に幸せな瞬間は、いつでも味わえたりするものではなく、幸せを運ぶ天使はなかなか現れてくれないのが現状です。思い出して数えてみることができるくらい、ごく稀に体験することができる至福のひと時です。

 今回のクレモナの定期公演では、多くの人に、私がこれまでに体験したような至福のひと時となるように仕上げていきたいと考えております。コンサートの最後、「天使が現れて祝福してくれる」そんな瞬間をステージで表現する事が大切なミッションとなっております。

 そのために、徹底的にこだわってクリエーションしています。特に今回は、組曲ということもあり、曲と曲の繋がりを磨き上げる作業を大切にしていて、納得できるまで楽曲の一体感を創出させています。普通の場合では、それほどまでにつながりを重視することはないものなのかも知れませんが、一つのセットで世界観を表現したいと考えているので、ここは絶対に譲れないポイントでもあります。

 定期公演までまだ2ヶ月以上もあるのですが、まだまだ仕上げないとならない事がたくさんあり、スケジュール的にはタイトになってきています。

 ぜひ、クレモナが提案する新しい感動の表現をお楽しみください。

2022.10.04 監督かじくん

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