火曜日はめちゃくちゃ寒い体育館でのサウンドの練習となりました。いつも快くお貸しいただける、塩山先生には心から感謝申し上げます。
さて、体育館で何を練習するのかと言いますと、こう言った場所っていい感じに響いて、しかも音響の特性はバラバラ。メンバー間は広くとれるので、いい感じに自分の音が聞こえなかったり、他のメンバーの音が聞こえてこなかったりとします。
こう言った時に、知らず知らず自分たちでも意識していなくらい強く演奏することがあります。ほんのわずかな変化ですが、アンサンブルを崩壊させる程の変化です。
クレモナでも過去に何度も失敗したアンサンブルの崩壊現象です。そして、メンバーはいつも同じ言い訳を口にします。「いつもと聞こえ方が違ったから」というセリフです。
私に言わせれば、「いつもの聞こえ方が間違っている」ということになるのですが、本番独特の緊張感と、責任能力の問題でしょうが、周りの音が聞こえないという不安を訴える時があります。本当にプロらしくない言い訳です。
でも、世界中を見渡して超一流と呼ばれているオーケストラであっても同様のミスをしてしまう時が多々あります。大人数でやるオーケストラならそれでも演奏は成立するのですが、繊細な音楽を売りにしているアンサンブルでは致命的なミスとなります。そこで、今回もいつも通りの演奏を心がける練習をしました。
その辺り、固定観念に囚われない柔軟な耳をしている人は素早く順応できるのですが、クレモナにおいては、そこまで自分の耳に自信のある演奏者は(まだ今は)いません。
なので、この数ヶ月の練習では、オケ中の音でしっかりとクリエーションする練習を徹底的にこなしてきました。お陰で、昨日の練習は非常にスムーズにできた部分もあります。
昨日の練習でよくわかったことが、自分で音の処理をするということです。これって、ピアニストでも同様ですが、上級者になればなるほど、自分の意思で音を止めるという感覚を消失させてしまう時があります。(ピアノはペダルがあるので特に!)
当然、全員で音の切れを合わせないと、濁った音がします。ほんの僅かな濁りでも、体育館で演奏していると目立ちます。その辺りの濁った音を聞くトレーニングができているメンバーは敏感に察知します。
もっと、体育館で演奏して一体何が濁っているのか、何が合っていないのかを聞く分けれるようになれば良いのですが、その辺りの経験値はまだまだ不足しているクレモナです。
自分たちの悪目立ちの音を再発見する。体育館での練習はそこにあると私は考えております。
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