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「現場を興奮させる」監督

お知らせ

この日は大阪市内某所にて練習となりました。この日は、メンバーと私の他に、東京から音響のスタッフの伊藤が駆けつけてくれての練習。

実は、この日、練習の前に尊敬する偉大な音楽監督から電話がありました。その電話の内容は、クレモナの音楽についてあれこれと質問に答えるという感じで、どうってことないお話でしたが、その人が最後に言った言葉が印象的だったので、ご紹介いたします。

「音楽監督の仕事は2つ。1つは時間の適切な管理。そして、もう1つは現場を興奮させること。」という言葉でした。その言葉の裏には、私が「現場を興奮させていない」という事を指摘されていたのですが、本当にいいタイミングで指摘してくれるって思いました。

優秀な人って、適切な指摘をするものだと以前から思っていましたが、この人には絶対に敵わないって思った瞬間でした。本日はその辺りのお話をします。

間違いを指摘するのが監督の仕事?

どうしても、監督って間違いを指摘することばかりに意識していて、常に苦虫を潰したような顔をしてしまっています。それはとっても大切なことなんだけど、それだけでは全く不十分なんです。

でも、どうしたら現場を興奮させることができるのでしょうか?というより、練習時では「言われた事を理解して演奏してくれよ」という気持ちにしかなりません。

ワクワク、ニコニコとは違う

当然、メンバーも同様に、ワクワクして演奏するなんて簡単にはできません。これまで練習で積み上げてきた表現をしっかりとすることだけに全神経を集中させています。急に、ニコニコして演奏するなんてできるはずもないし、それを求めるのも違う気がします。

例え、ニコニコとしたとしても、日本人なんだから欧米人から見たら表情は乏しいって思われるだろうし、メンバーがいきなりニコニコしても気持ち悪いだけだと思うんです。

だったらYMOのように凍りついた表情でステージに立てば良いのかというと、誰一人として上手に立って演奏することができないクレモナなんだから、少し違うような気もします。

だったら、その拙い立ち方も表現にしてみてはということになるのですが、それは既に考えたことがあり、一定の結論に達しているので、ここでは割愛します。

キャラ変のきっかけ

前述の音楽監督に「先生、僕は人を興奮させるキャラではないのですが…」と恐る恐る尋ねました。そうしたら、回答は「だったら自分を変えろ」という潔いものでした。

人は、自分にも他人にも嘘をつくのだから、「いくらでもキャラクターを変えたら良いねん」というお説教まで喰らってしまいました。

なるほど、今回の定期からは、現場を興奮させる監督になるということが決定した瞬間でした。

と言っても、いきなり僕が「ハイ、アミーゴ!」と言っても現場は混乱するだけだと思うし、この先生が言っている「興奮」というのは、その方の音楽の文脈を見る限り、世間一般的な意味とは少し違っていると思います。

でも、言われていることは理解できています。

考えてみるとクレモナって「ムードメーカー」が誰もいないんですよね。そんなキャラの該当者もいません。そんな私たちを見て、徹底的に不足していると感じての指摘だったのだと思うんです。

クレモナの演奏がもっと興奮するようなものであるなら、さらに結果は変わるのだと思うし、その可能性があるユニットだとお叱りを受け、僕の責任だと実感。

シーズンの後半は「現場を興奮させる」ということを目標に努めてまいりたいと思います。

2024年4月20日 監督かじくん

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